SSブログ

集中する「ホテル・旅館」「飲食」「アパレル小売」の倒産・・・

4月末時点の新型コロナウイルス関連倒産のデータがまとまった。コロナ関連倒産として第1号となった北海道三富屋(株)(北海道夕張郡、2月25日破産手続き開始決定)が2月26日に確認されて以降、4月30日までの65日の間に全国に確認されたのは109件(法的整理73件、事業停止36件)。発生日ベース(事業停止後に法的整理に移行した場合、法的整理日でカウント)では2月が2件(構成比1.8%)、3月が29件(同26.6%)、4月が78件(71.6%)となり、日を追うごとに急増している。

 今年に入り全国の企業倒産件数は、1月(713件)、2月(634件)、3月(744件)と推移してきたが、注目すべきは前年同月比の数値だ。1月(2.7%増)、2月(2.3%増)であったのに対し、3月(14.3%増)はコロナ倒産の影響もあり急増した。4月の件数や前年同月比はどれほど増加するのか、また、コロナ関連倒産がどれほど占めるのかが大きく注目される。

3f26c319.jpg
改めて4月末までに確認された109件を分析するといくつかの特徴が見えてくる。それは業種と事業規模だ。まず、業種を分類すると、上位は「旅館・ホテル」(27件)、「飲食店」(11件)、「アパレル・雑貨小売」(9件)となり、外出制限によって最初に影響を受ける業種であることが分かる。おしゃれをして、外出(旅行)し、食事をするという一連の行動が無くなったことによるものだ。次に負債額だ。一般的には事業規模が小さいほど借り入れ(負債)も小さくなる傾向にあるが、負債額が判明した93件を分析すると、10億円未満が77件(構成比82.8%)を占め、さらにそのうち1億円未満は19件を占めた。人の流れが止まることで売り上げが減少するなか、体力の乏しい中小企業への影響が顕著なのだ。

倒産はどれだけ増えるのか
新型コロナ関連倒産も含め企業倒産動向は引き続き経済情勢を判断するひとつの指標として各方面から注目を集めることになるが、今後は企業の経営悪化がそのまま倒産(法的整理)件数に反映されるかというと微妙だ。その背景には相反する2つの事象がある。

 ひとつは緊急融資のほか、返済・不渡り・社会保険料・税金の猶予、協力金などこれまでにない様々な支援策が中小企業向けに用意されていること、さらには限界に達し法的手続きを求める企業が相次いだとしても、新型コロナの影響で各所における受付や手続きに制限等が出ていることで倒産が抑制されたり先伸ばしされる案件が増加する可能性があることだ。  
 
 相反するもうひとつは、収束までの時間が長引く分だけ経営者のモチベーションが低下していくことだ。会社の損失・資産劣化を最小限にとどめることを優先したり、見切りをつけて「やめ時」を意識する経営者は増えていくだろう。そして経営者の高齢化を背景に、倒産に限らず「廃業」の増加にもつながるはずだ。そしてその傾向は緊急事態宣言期間が延期されることとなれば、より顕著となるはずだ。

 間違いなく、企業が置かれる経営環境は日に日に悪化しているのだが、こうした要因を考慮すると、倒産件数(法的整理)が直ちに激増するかというと、判断は難しい。新型コロナウイルスの脅威が倒産件数としてはっきりあらわれるのは、収束後になる可能性も否定できない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1581f385f832d0f3f0dba828c5aef8ebe1d21e40
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。